「かぜ症候群」のなかのインフルエンザかぜの分類方法として、インフルエンザの基礎知識原因ウイルスとかぜ症候群の関係どの方法によって、アデノウイルスをはじめとしたいろいろな原因ウイルスがわかってきた。
かぜウイルス発見の研究は1950年代が黄金時代といっていい。
そして、1960年ぐらいまでにかぜのウイルスはほとんど解明された。
かぜ症候群を起こすウイルスと実際の症状の関係を示すと、次のようになる。
まず、インフルエンザウイルスは、呼吸器の上気道から下気道までをすべて冒し、鼻水が出る、のどが痛い、声が唄れる、咳が出るなど、鼻から気管支にかけての症状が出る。
特徴的なのは、それに加えて全身症状が非常に強いということ。
38、39度の高熱が出て、全身倦怠感、頭痛、腰痛、筋肉痛、関節痛などの全身症状が非常に強く出る。
いわゆる「鼻かぜ」を起こすのはライノウイルスで、症状としては、くしゃみ、鼻水が出て鼻がつまる。
このライノウイルスによるかぜでは、全身症状はほとんどなく、熱も出ないし、頭痛があってもたいしたことはない。
のどが痛くなるのはアデノウイルスによるかぜである。
これは咽頭炎を起こすことが多く、のどが痛いというのが患者のいちばん強い訴えとなる。
簡単にいうと、鼻が非常に強く冒されているのがライノウイルスによるかぜで、のどがいちばん強く冒されるのはアデノウイルスによるかぜ。
呼吸器全体が冒されて全身症状が強いのがインフルエンザということができる。
ただ、必ずしもひとつの病原ウイルスが、かぜ症候群のひとつに対応しているわけではない。
ラィノウィルスは鼻かぜを起こすが、鼻かぜはライノウイルスのみで起きるのではないということである。
その他のウイルスや細菌が原因となるかぜでも、鼻かぜの症状を呈することがある。
同じように、「インフルエンザウイルス感染症」イコール「臨床的なインフルエンザ」ではない。
個人差があるので、なかにはインフルエンザウイルスに感染しても、鼻かぜ程度ですんでしまう場合もある。
このごろわかってきたことだが、不顕性感染といって、インフルエンザウイルスの感染はあったが、症状が出ないという場合も相当数あるようだ。
このことはウイルス感染症に共通する特徴であり、環境などの条件や、個体の免疫力の違いで症状の出方が大きく変わってくる。
たとえば、同じA型肝炎になっても、軽い症状の人で終わる人もいれば、一週間で亡くなる人もいるのと同じである。
さて、ここでインフルエンザは、なぜ冬に流行るのかを述べておこう。
それには3つほど理由がある。
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